大工道具・刃物の資料

越後三条の鉋

「初行」鉋


初行銘を切るのは既に故人の星野三作です。

新潟県三条市の近くの旧中蒲原郡中島村から星野三吉が三条の当時の名工初代永弘に弟子入りし、その後、 独立して初弘を名乗ります。
これが、親方の永弘と共に切れ味で人気で一世を風靡した初代初弘です。

三吉には子供がなかったため、実家の兄の子供、甥の三作を養子に貰って息子として育てました。
その後に、三作の兄文作と、弟の巳弥治が三吉に弟子入りしましたので、実の兄弟3人が三吉の元で仕事を覚えることとなりました。

初代初弘は個性の強いところがあったようで、跡を継ぐ予定だった三作は義父から独立して、自分の銘を切る鉋鍛冶として独立してしまいます。
初行は、その三作が名乗った銘です。

初弘は、その後、兄の文作が継いで二代目となります。
弟の巳弥冶は佐藤家の養子となって、自身銘での主な銘傳寿を名乗り、兄弟三人共に切れ味で絶大な人気を取ることになります。

次は、初行の銘のサンプルです。左下の☆の刻印は星野の「星」を表し、下の三作は本名です。


初行の作品写真を掲載します。

写真をクリックすると拡大します。
初行・☆三作銘入寸六・1

・初行銘入寸六・2(初行と花押の刻印大)

初行銘入寸八・1(初行の刻印大)

初行銘入寸八・2(初行の刻印大)

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